錦帯橋-中巻-吉香神社

錦帯橋-中巻-

不落の名橋「錦帯橋」や岩国城等、写真や図を交えご紹介します。

吉香神社

国重要文化財

•本殿

•拝殿及び幣殿 三棟

•神門

•鳥居 一基

•棟札 二枚

•指定年月日 平成16年12月10日

•所有者 宗教法人 吉香神社

•山口県岩国市横山2-8

吉香神社

 吉香神社は岩国藩主吉川氏歴代の神霊を祀る神社で、現社殿は、享保十三年(一七二八)横山の白山神社内に造営され、明治十八年(一八八五)に旧城跡の現在地に移築されたものです。鳥居、神門、拝殿及び幣殿、本殿が南から北に一直線に並んだ構造となっています。神門は、小型の四脚門で冠木中央に吉川家家紋があり、拝殿は、入母屋造妻入りで背面に幣殿が張り出し、本殿は、三間社流造で正面に軒唐破風、千鳥破風が付されています。いずれも軸部から小屋組まで当初形式をよく保持しており、充実した細部を備えた丁寧なつくりとなっています。特に本殿と拝殿および幣殿は独特な形式で複雑な架構と屋根形式を巧みにまとめていて、独自性が認められます。全国的にも数少ない祖霊を祀る神社建築で、全体に岩国藩大工の質の高い技術が窺え、地方における江戸中期の優品として、高い価値が認められます。

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吉香神社 本殿 きっこうじんじゃ ほんでん

国重要文化財

•江戸中期(享保13(1728))

•三間社流造、正面千鳥破風及び軒唐破風付、檜皮葺1棟

吉香神社

 吉香神社は、岩国城址の南麓にあり岩国藩主吉川氏歴代の神霊を祀る。

 享保13年(1728)の建築で現在地へは明治18年に曳家されたが軸部から小屋組まで当初形式をよく保持している。

 本殿は三間社流造、千鳥破風、軒唐破風付、檜皮葺である。拝殿は身舎が桁行三間、梁間三間、妻入で両側面に庇を設け背面に幣殿を接続する。

 吉香神社の建築群はいずれも充実した細部を備えた丁寧なつくりになる。とくに,本殿と拝殿及び幣殿は独特な形式で複雑な架構と屋根構成を巧みに纏めており独自性が認められる。

 全国的にも数少ない神霊を祀る神社建築で岩国藩大工の高い技量が窺え地方における江戸中期の優品として高い価値がある。

吉香神社

錦雲閣-きんうんかく

国登録有形文化財

•吉香神社内

•明治(明治18)

•木造2階建、瓦葺、建築面積123㎡ 1棟

吉香神社

 旧岩国藩主吉川家の歴代を祀る吉香神社の絵馬堂。桁行6間梁行4間,身舎5間×3間の入母屋造,桟瓦葺,楼閣風建築で,吉香公園内に偉容を誇る。階下は土間敷で,外周は入口を除き腰を板壁として内側に腰掛縁を設ける。階上は板敷で高欄付切目縁を廻す。

吉香公園のエンジュ

山口県指定 天然記念物

吉香公園のエンジュ

 エンジュは中国原産の木で古くから止血や血圧降下に用いられたという。寒さに強いため北半球各地の公園や街路に植えられているが、このような大木は稀で天然記念物に指定された例も少ない。このエンジュは高さ約25m、地上2.5mのところで幹の周囲は3.3mある。その上、幹に損傷がなく樹冠は整正で樹勢も非常に旺盛である。夏季には黄白色の豆花を多数開花させる。この地は近世270年の間吉川氏の居館があり、岩国藩政府の役所が置かれた所でエンジュがそれ以前からあったものか、その後植えられたものかは明らかでない。

昭和55年11月現在

吉香公園のエンジュ

褒忠社-ほうちゅうしゃ

褒忠社-ほうちゅうしゃ

 吉香神社の末社で、吉川広家が初代岩国藩主が寺谷(紅葉谷)にある竜門寺境内に節臣廟(せつしんぴょう)びを建て吉川家の死節の臣をまつり回向所としていたが廃藩後これを神社に改めたのが褒忠社である。

 なお、神前の石碑は節臣廟時代のもので、一八六五年に藩の参政山田青門が選んだものである。

吉香公園のエンジュ褒忠社-ほうちゅうしゃ