臨終から通夜までの注意点

臨終から通夜まで

末期(まつご)の水「死に水」

•新しい筆の穂先又は割り箸の先に脱脂綿やガーゼを白い木綿糸で縛る。

•茶わんや小皿に清水を入れひたし配偶者、子供、両親、兄弟姉妹といった血縁の近い順及び友人知人の順にて唇を湿します。

•これは「再び甦ってほしい」という祈りと同時に、近親者が死への心の準備をするしきたりです。

湯灌(ゆかん)

•医師または看護婦の指示によって遺体の処置を行います。

•湯灌(ゆかん)といって納棺の前に、たらいの湯で遺体を沐浴させます。

•たらいには水を先に入れて、後に湯を注ぎます。

•やかんは左手で持つものとされています。

遺体に硬直がくる前に

•瞳孔が開いたままなので、まず、その目を閉じてます。

•ガーゼなどに湯やアルコールをひたし、全身を清めます。

•耳・鼻・口・肛門などは脱脂綿で栓をします。

•寝具をとり替え、遺体の頭を北向き「北枕」にします。

•枕はあてません。

•死者のやつれがある場合は、口に「ふくみ綿」をして顔を整えます。

•女性の場合は薄化粧や髪を整えます。

•両手は胸の上に組ませ合掌させます。

•必要な場合、ドライアイスや医師にフォルマリン注射をしてもらう。

連絡

•深夜・早朝でも臨終の直後、故人の置かれた立場から推測及び判断し、親戚、親しい知人、勤務先、親しい隣近所などへ知らせます。

•葬儀社、町内会、菩提寺などにも連絡します。

•通知状は葬儀の日時・場所が決まりましたら大至急発送しましょう。

新聞

•葬儀が盛大になる場合には、新聞広告を出します。

•新聞社・広告代理店に電話または葬儀社が斡旋してくれます。

•新聞広告は葬儀当日の朝までには掲載するようにします。

喪主

•配偶者・長男・親などや都合により、故人ともっともつながりの深い者が勤めます。

焼香順位

•喪主と同じく配偶者・長男・親・故人ともっともつながりの深い者順です。

世話役

•信頼のおける人を葬儀の世話役になってもらいます。依頼します。

世話役の役目

•世話役は、葬儀社との交渉や死亡通知・会計・受付・案内など指揮します。

•故人の社会的地やなどに応じて係りを決めます。

•遺族は、世話役に住所録、当座の現金などを預けます。

•世話係は会計簿、香典、供物帳、告別式参加者名簿などを用意し記帳します。

•帳簿は「逆さ帳」とします。半紙を横二つ折りにして、折り目を上にしたものですが葬儀社が用意してくれます。

•葬儀費用は、遺産相続の際には控除が認められるので領収書を受け取ることです。

葬儀社

•葬儀品の扱いや寺院や神社の紹介・死亡届・火葬場の手続・死亡通知状作成・写真(遺影)・ドライアイス・貸喪服など応じてくれます。葬儀社に、宗教・宗派・予算・希望を告知し相談してみてください。

アイバンク

•アイバンクに登録してあった場合、遺族の同意を得て二十四時間以内に連絡します。

•摘出後には義眼をいただけますので、死に顔がかわるという心配はありません。

死亡診断書(死体検案書)

•臨終に医師が立ち合った場合には、死亡診断書を作成してくれます。

•医師の立ち合いのなかった場合には医師に連絡し死亡と死因を確認してもらいます。

•自殺や事故の場合には、警察医の死体検案書が必要となります。

•死亡届は日曜・祭日・夜間を問わず受け付けています。

•死亡日から七日以内に市区町村役場の戸籍係に死亡届に死亡診断書(死体検案書)を添えて提出します。

•届け出と引きかえに死体火葬(埋葬)許可証が交付されます。

•届け人は代理人でも構いません葬儀社が代行することもあります。

•届け出印は認印でもかまいません。

火葬許可証

•死亡届を提出すると、死体火葬許可証がおります。

•死体火葬許可証があれば希望の火葬場で火葬することができます。

•火葬場は友引の日と元旦は休業の場合があります。

埋葬許可証

•火葬後、火葬場管理者の裏書きにより埋葬許可書となります。納骨する場合に必要となりますので大切に保管することが重要です。

整理

•弔問客を迎える前に、家の中を掃除し、不用の家具などは片づけます。

•祭壇を設ける部屋は、広く使えるようにし、出棺の通路も想定して、運びやすいようにすることが大切です。

•玄関には、裏返しにした竹すだれに、黒枠の忌中の貼紙をします。

•神棚は白紙を貼って封じ、床の間の飾りは取り除きます。

•額縁・壁掛・絵画などインテリアも取りはずしますが、簡単にはずせない場合には、白紙を貼っておくだけでもよいでしょう。

枕飾り

•遺体を北枕に安置したら、枕元に屏風を逆さにした「逆き屏風」をめぐらします。

•屏風の前に、白木の台や白布で覆った台を置き、香炉・燭台・花立てを並べ、それぞれに、線香一本・ろうそく一本・仏前草の小枝一本を立てます。線香とろうそくの火は絶やさないようにしなければいけません。

•遺体の掛けぶとんは、上下逆さまにかけ、顔は白布で覆います。

•「守り刀」を遺体の胸元に置きます。葬儀社に依頼すると飾り用の木刀を用意してくれます。

戒名(法名)

•通夜までには、戒名(法名)を授けてもらいます。

•戒名は宗派により、いくつかの段階があり、故人の生前の業績とも考えあわせて決められます。

•通夜を行い、翌朝納棺し、その翌日葬儀というのがふつうです。

•都会では、死亡すると直ちに納棺し、当夜通夜、翌日葬儀という場合もあります。

•夏季や事故死などの場合には、死後直ちに納棺することになります。

装束

•故人が生前好んた衣服や浴衣などを着せることが多く、衿の合わせ方は左前とします。

•最近は葬儀社の方で、紙製のものを準備し、遺体の上に掛けるだけですませるようにもなってきています。

納棺

•近親者の手で遺体を納めます。

•生前愛好した品や、鏡なども納めます。

•釘は出棺まで打ちません。

•夏季にはドライアイスを詰めます。

通夜

•僧侶が枕経を唱えます。

•通夜の席順は、祭壇に向かって右側に喪主をはじめとする遺族近親者、左側に葬儀委員長・世話人・友人・知人が座り、正面後方は一般弔問客用として先着順にします。

•僧侶の読経のあと、喪主以下参列者が焼香して通夜式は終わります。

•僧侶には別室で謝礼とは別に「車代」を渡します。

•通夜に参列してくれた、弔問客に対しても「清めの酒」と簡単な食事をすすめるのが普通です。

•寿司・折り詰・サンドイッチなどの仕出し、茶菓子などですませても構いません。

•通夜が終わっても、遺族は弔問客を見送らないのが習慣で、世話役が代わって見送ります。

 

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2016年10月02日|サポート情報:ご遺族の方へ